2025年04月12日

おいしくて泣くとき

 純真な少女にこれでもかと不幸を押し付け、それを見守る少年の物語。悪くはないし演出は控えめなんですが、やはりプロットがドラマティックすぎるというのか、途中でイラっとしながら観ていました。


 作品情報 2025年日本映画 監督:横尾初喜 出演:長尾謙杜、當真あみ、ディーン・フジオカ 上映時間109分 評価:★★★(五段階) 観賞場所:イオンシネマ港北ニュータウン 2025年劇場鑑賞123本




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 【ストーリー】
 風間心也(ディーン・フジオカ)は亡くなった父耕平(安田顕)から受け継いだ食堂をカフェにリニューアルしたが、耕平の時代から、店の一部を子供食堂にして地元の人たちに親しまれていた。心也にはここで忘れられない思い出があった。


 高校時代の心也(長尾謙杜)はある日、クラスメイトの新井夕花(當真あみ)が幼い弟とともに、子供食堂に来ているのを目撃。学校では貧乏人はいじめられていたこともあり、心也はそのことを黙っていたが、夕花とともに新聞委員になり2人の距離は縮まる。やがて夕花から「ひま部」という部活を作ろうと提案された心也は、2人で特別な時間を過ごすようになる。しかし、ある事件が起きて彼女は彼の前から姿を消してしまい、必死で行方を捜しても見つからないまま、30年近い月日は流れ…


 【感想】
 貧困層への差別というのは現実にあるのでしょうけど、純真でけなげな夕花や、子供食堂が偽善だとして心也がいじめられるシーンは観ていて不快でした。そのうえ、いじめがいかにもありがちな描写で、年を取ったせいか、こういう設定に最近は耐えられなくなってしまう自分がいます。また、夕花にDVをする継父が池田良というのもいかにもな配役。


 一方、ひま部の活動で2人が過ごす落ち着いた時間は観ていて心地が良い。いじめシーンとの対比させるためでしょうけど、こんなに幸せそうな夕花が理不尽な目に遭うのはしんどいし、しかも物語を盛り立てるためにこういう演出になっていると思うと余計に腹がたちました。不幸のテンプレ―トを淡々と流しているだけに見えてしまいました。


 若いころの2人のフレッシュな演技は、こういう役にあっていました。とはいえ、高校生かと思ったら中学生設定というのは、さすがに俳優、役柄とも厳しかったかな。まだ、高校生にすれば整合性がとれるのに、子供食堂は小さい子供が利用すべきという考えなのでしょうか。


 一方、現代パートもディーンのほか、尾野真千子、美村里江、芋生悠と芸達者な面子を取り揃えています。これも手堅いストーリーテリングで悪くはないのですけど、この面子ならばもっと尖った話にしてもいいのにと思ってしまいました。なお、長尾主演なのに主題歌が彼でなくてUruのバラードというのは好判断。バター醤油焼きうどんはうまそうで、食べたくなりました。
posted by 映画好きパパ at 18:00 | Comment(0) | 2025年に観た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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