作品情報 2024年日本映画 監督:小嶋貴之 出演:卯ノ原圭吾、斎藤千晃、実倉萌笑 上映時間47分 評価:★★★★(五段階) 観賞場所:テアトル新宿 2025年劇場鑑賞125本
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【ストーリー】
持田佳奈(斎藤千晃)の夫、由紀夫(宮本聖矢)が失踪して6年半となった。7年たつと死亡宣告がされ、保険金がおりる。現在の夫の孝明(卯ノ原圭吾)は保険金をもとに、仲間と映画館を立ち上げようと考えていた。さらに、映画館計画には愛人の岸本あゆみ(実倉萌笑)も参加しており、彼女の出資分も保険金から賄おうとしていた。
ところが、佳奈が偶然入った居酒屋に由紀夫そっくりの店員・倉田(宮本聖矢)がいた。孝明と再び様子を見に行くと、なんと倉田は記憶喪失だという。もし、倉田が由紀夫で生きていることがわかったら、保険金は当然、支払われない。困惑した夫婦だったが…。
【感想】
失踪後7年で死亡宣告というのは知っていましたが、3年で再婚できるというのはしりませんでした。それはさておき、孝明は佳奈に対して愛情があって結婚したのか、それとも保険金目当てで結婚したのか、どちらもありそうだけど観ている感じではおカネに細かい男という印象です。
物腰が柔らかい癖に、平然と不倫をして妻の亡夫の保険金を愛人につぎこもうというのだから、ナチュラルにクズです。ただしものすごく小心者で、佳奈と一緒に店員へ倉田の様子をさぐりにいくときや、突然、あたりがきつくなったあゆみにビビるようすは同じ男の僕から見てもざまあみろ、という感じ。
おまけに脇が甘すぎ。もう少し物事を考えろといいたいですけど、だからだらしなく不倫をしちゃうんでしょうね。卯ノ原は初めて見る俳優ですけど、神経質そうなメガネの抑え方とか雰囲気が良く出ていました。
さらに、中編にもかかわらず終盤のストーリー展開がなかなかうまい。愚かな男と頭は回るけど冷徹な女という対比が、前半の印象とは真逆になっており、ああ、こういうふうに終わるのかと素直に感心しました。インディーズの中編で、途中にツッコミどころがあるとはいえ、こういうワクワクするようなサスペンス作品は好みでした。
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