作品情報 2025年アメリカ映画 監督:ジェームズ・ホーズ 出演:ラミ・マレック、ローレンス・フィッシュバーン、レイチェル・ブロズナハン 上映時間123分 評価:★★★★(五段階) 観賞場所:109シネマズ港北 2025年劇場鑑賞130本
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【ストーリー】
CIAの分析官、チャーリー(ラミ・マレック)の妻、サラ(レイチェル・ブロズナハン)がロンドン出張中にテロ組織のホテル襲撃に巻き込まれ亡くなった。上司のムーア(ホルト・マッカラーニ)は犯人はすぐ捕まえると約束するが動こうとしない。業を煮やしたチャーリーは監視カメラのハッキングから4人のテログループを割り出す。
それでもムーアは動かない。実はテロ組織のリーダー、シラー(マイケル・ストゥルバーグ)はムーアの協力者だったのだ。チャーリーはムーアの秘密を暴露すると脅す代わりに、自分に暗殺術を教えるよう要求する。プロの教官ヘンダーソン(ローレンス・フィッシュバーン)に特訓されるが、射撃の腕もダメで、腕力もない。今まで現場仕事をしたことのないチャーリーには無理だといわれる。しかし、チャーリーは自分の特技で相手を倒そうと決意。一方、ムーアはヘンダーソンにチャーリーを抹殺するよう指示し…
【感想】
ロバート・リテルの1981年の小説の映画化で、当時、カナダでジョン・サヴェージ主演で映画化しているそうですが未見。まあ、当時はIT技術もなかったでしょうから、プロットは一緒でも全然別物と考えてよいでしょう。ラミ・マレックはITにはエキスパート、殺しはアマチュアという役柄にはぴったりでした。
特訓シーンは「サイレントナイト」よりもきびきびして、これはローレンス・フィッシュバーンというコワモテと組んだからでしょう。わずかながら印象的なシーンがいくつもあり、伏線となっています。ヘンダーソンは後半は刺客となっておっかけてきますけど、チャーリーの腕のなさを見ているだけに裏をかかれまくるというのは良いアイデア。
また、相手の倒し方も、予告編にあるようにビルの屋上プールで泳いでいた男を、プールごと壊して転落死させたりとなかなか予想外の方法で凝っています。単純に特訓で銃の腕前や格闘スキルがあがるのでなく、今までの得意スキルを伸ばせるというのがうまい。これまた予告編にあるけど、ムーアに追われるチャーリーが監視装置をハッキングして、相手を困惑させるとか、いかにもITのプロという感じで面白かった。ラスボスのシラーとの対決はその分、えっ、こうなのと思わされましたが。まあ、途中もそうですが、復讐マシーンになりきれず、人間らしさが残っていて効率的な復讐の足を引っ張るという人間らしさをマレックはうまく表現していました。
CIAが本気になればチャーリーなんかすぐ抹殺できそうなのにと思えつつ、チャーリーがつかまらないというのはご愛敬。チャーリーを助けてくれる謎のスパイ、インクワライン(カトリーナ・バルフ)の役割も、ちょっと意表を突くかんじでした。このへんをもうちょっとブラッシュアップできたかもなという気もします。それでも、全体的な陰鬱な雰囲気といい、亡くなったサラとの回想シーンといい、「サイレントナイト」よりはブラッシュアップされてるなというのが正直な感想です。
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