作品情報 2024年日本、アメリカ映画 監督:園村健介 出演:高石あかり、三元雅芸、黒羽麻璃央 上映時間104分 評価:★★★★★(五段階) 観賞場所:ブルク13 2025年劇場鑑賞133本
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【ストーリー】
組織の凄腕殺し屋、工藤(三元雅芸)が何者かに殺された。しばらくして平凡な女子高生の松岡ふみか(高石あかり)は道に落ちていた薬莢を拾う。ところが、それは工藤を暗殺したものだった。
自分の死んだことが納得できない工藤は幽霊となってふみかの前に現れる。しかし、ふみかの親友のマホ(東野絢香)ら周囲からは工藤の姿は見えない。頭がおかしくなりそうなふみかだったが、なんと工藤の手を握ったとたん、工藤の魂がふみかの体に入り込み、異様な戦闘能力をもつはめになったのだ。前代未聞のコンビは工藤を成仏させるため、危険な冒険に乗り込んでいく。
【感想】
高石あかりの演技のすごみを実感しました。平凡な女子大生と工藤に乗り移られたあとの殺し屋の二役を難なくこなします。しかも、ふみかと工藤が口論しているシーンも一人でこなさないとならないのです。幽霊が出てきて驚愕するシーンはコメディエンヌとしての魅力がありましたし、ふみかと工藤の演技を切り替えながらアクションをするシーンは、ちょっと他の映画で観たことのないアイデア満載のものとなっています。
三元は「ベイビーわるきゅーれ」の1作目で三元雅芸は伊澤彩織とすさまじいアクションをみせてくれましたが、今回は高石とコンビを組むということで、ワクワクがとまりませんでした。この2人のボケとツッコミのような会話が、ハードなアクションの間にはさまれるのもすばらしい。「ベビわる」「ネムルバカ」の女子2人と違って、決して恋愛関係にならない男女バディの敵意と信頼に満ちたアンビバレンスな会話が終始流れるのはたまりません。
組織で工藤の後輩だった影原(黒羽麻璃央)がまた、決して笑わない殺し屋というおいしいところ。工藤の敵か味方かわからないという絶妙なポジションをきっちり演じ、高石のツッコミに真面目なボケで返すなど三元と違ったキャラ設定だったのがいい。また、組織の2代目ボスのアホボン役に井上想良、マホのDV彼氏役に一ノ瀬竜と若手のイケメンを起用する一方、組織の最凶の殺し屋・桂役にベビわるのアクションコーディネーターの川本直弘を配して、高石や三元とのハイレベルなアクションをみせてくれたのもいい。なぜか、本宮泰風や山口祥行らこの手の映画の大物がカメオででていたのは笑いましたが。
アクションシーンも非常に凝っています。工藤とふみかでは体格も力も差がありすぎる。だから、最初のころは工藤がなかに入っても苦戦したり、戦闘後に手を痛めたりといった描写があります。また、影山が平然と敵を殺すシーンで、工藤のあいさつでふみかが目を背けるなど、確かにそうだよなという感じ。平凡な大学生が徐々に巻き込まれて行く雰囲気をだしていました。
不器用で古臭いおっさんの工藤。殺し屋時代では悪いことをしていたのが、臆病だけど内心は正義感が強いふみかと出会って、ちゃんと正しいほうを応援していこうと決意するあたりはベタだけど、観ているこちらのテンションがあがります。アクションも、正直ベビわる3あたりはテレビゲームのように、敵が倒れるだけにいるように思えたのですが、本作はふみかの体だけに苦戦する場面も多いうえ、アマチュアでもプロが中に入ればこうできるのかと思わせる迫力と技ありのアクションが続いて大満足でした。
クライマックスの桂との対戦は、迫力をだすためか、高石ではなく、三元と川本が戦うシーンが多くなっています。スピードならともかく、あれだけの重いパンチやキックを女性が受けているのは絵柄的にちょっとまずいでしょうから、こういう演出もありかとおもいました。しかも、工藤でないふみかが活躍する場面もあって、さすがは国村、阪元のベビわるコンビだけあって、高石の巧い使い方を知り尽くしています。
【2025年に観た映画の最新記事】
サイコーでしたね!
楽しい映画をみると本当に気分が良くなりますよね
同じ映画ファンとして今後ともお付き合い下さいませ。
宜しくお願い致します。
https://nishikyogoku.hatenablog.com/