作品情報 2024年ノルウェー映画ドキュメンタリー 監督:シリエ・エヴェンスモ・ヤコブセン 上映時間84分 評価:★★★(五段階) 観賞場所:シネスイッチ銀座 2025年劇場鑑賞145本
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【ストーリー、感想】
競争社会や自然破壊から逃れ、山林の牧場で自給自足生活を始めたペイン一家。父のニック、母マリア、そしてマリアの連れ子の長女ロンニャ、2人の実子の次女フレイヤ、長男ファルク、次男ウルヴの6人家族。子供たちは学校にも通わず、豊かな自然のなかで育っていた。
ところが、カメラマンとして一家の稼ぎ柱だったマリアが病死してしまう。ロンニャは実父に引き取られ、生活費が賄えない一家は思い出の詰まった家を売却。ニックは町で働き始め、子供たちも学校に通うことに。だが、それまでの生活とあまりにも違い…
【感想】
北欧ならではの超意識高い系といいますか、子供を学校に通わせないというのは筋金入り。ニック自身も迷っていたところもありますが、子供たちが未来永劫、山林のなかで自給自足できる可能性が低く、人間関係を育むには小学校ぐらい通った方が良いのにね。
予告編からマリアの死はわかっていたけど、序盤早々に退場してしまい、時折彼女の日記や回想シーンででてくるだけ。だから、大切な人を失って家ですら手放さなければならない家族の、それでも絆の大切さを訴えたいのでしょう。でも、ニックたちがあまりにも意識が高すぎてついていけないのですよね。
ロンニャとの別れとか泣かせるようなシーンはあるのだけど、それだったらマリアが元気だった生活をもう少し長く描いて、ロンニャと他のきょうだいの仲良しぶりとかじっくり描けばよかったのに。その一方でナレーションもないドキュメンタリーだけに、どうやって撮影しているのか、特に音声はどうやって収録しているのだろうという疑問も起きてしまい、演出がちょっと僕とあわなかったかな。
自給自足生活はある種の理想であり、家畜を育てて山に行って木を切るというような生活は何となくあこがれますけれど、学校にいっても特に小学校高学年のフレイヤはなかなか周囲に溶け込めない。子供たちが4人とも純真なのでみていて応援したくはなるけれど、こういう決断がいいのか同じ親としてちょっと考えてしまいました。
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