2025年05月22日

かくかくしかじか

 主演の永野芽郁のスキャンダルが話題になっていますが、本作のような軽妙な役はやはり彼女が一番適役だと思わせるはまりっぷり。大泉洋も当て書きのようで、お気楽に楽しめる作品です。


 作品情報 2025年日本映画 監督:関和亮 出演:永野芽郁、大泉洋、見上愛 上映時間126分 評価:★★★★(五段階) 観賞場所:109シネマズグランベリーパーク 2025年劇場鑑賞175本



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 【ストーリー】
 宮崎の女子高生、林明子(永野芽郁)は絵を描くのが大好きで、将来は漫画家になるのが夢。両親(大森南朋、MEGUMI)も彼女のことをでき愛していたが、同級生の北見(見上愛)から美大に進学したいのなら絵の塾に行かなければだめだといわれ、一緒に日高健三(大泉洋)の画学塾に通うことになる。


 緑のジャージの日高は竹刀を持ち、ひたすら「描け!」と怒鳴る毎日だった。最初は反発してさぼった明子だったが、自分の画力が上達していることに気づく…


 【感想】
 東村アキコとして漫画家デビューした明子が、日高との9年にわたる日々を振り返るところから始まります。予告だけ見ていると美大受験がクライマックスのように見えますが、割とあっさり終わってその後の彼女の様子がメインです。


 厳しく指導しながらも明子の画力を認め才能を開花させた日高。そして、最初は反発していたけれど、師匠として慕うようになり、日高の対処法も完璧になった明子の師弟関係は、そこだけ切り取れば美しい。しかし、明子は金沢の美大に合格したあとは、彼氏(神尾楓珠)ができて遊び歩き、全然、絵の勉強をしません。一方、彼女の才能を信じている日高はそんなことは夢にも思わず、「二人展」をやろうとさそってきます。


 卒業後に宮崎に戻った明子は、日高の塾を手伝うようになり、日高は彼女を後継者にしようと考えはじめます。しかし明子は東京に行って漫画家デビューすることが夢であり、宮崎にとどまるつもりはありません。濃厚な師弟関係でも互いの考えがちぐはぐで、特に若い明子が後年になって日高の真意を知って悔やむという場面は師弟関係に限らず親子関係でも似たようなことがあるのでは。基本的にはコミカルな描写が多い中、エモい場面がところどころにあって作品を引き締めていきます。


 ただ、1990年代前半という時代設定もあり、日高のしごきは今では信じられないパワハラです。映画ではマトリックス張りに明子がのけぞって竹刀をよけたりしていますが、こういう描写を受け入れられない人もいるでしょう。また、「描け!」と怒鳴ってばかりの指導法も現代では信じられないかも。一方で、東村が日高のことを今でも師匠として慕っているのは、こういうスパルタ教育のおかげでもあり、何が正解かなかなか難しい感じです。


 永野は明るさ、コミカルさ、時折みせる弱さも含め明子役にぴったり。大泉へのツッコミもナチュラルぽくみえて、今回のスキャンダルでスクリーンから姿を消すのはもったいないなと思ってしまいます。


posted by 映画好きパパ at 06:28 | Comment(0) | 2025年に観た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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