2025年07月17日

BAD GENIUS/バッド・ジーニアス

 2017年のタイ映画のハリウッドリメイク。ベースは一緒ですが、金持ちがより金持ちなアメリカの現状にあった形に改変されています。ラストもいかにもアメリカ映画っぽい。

 作品情報 2024年アメリカ映画 監督:J・C・リー 出演:カリーナ・リャン、ジャバリ・バンクス、ベネディクト・ウォン 上映時間97分 評価:★★★★(五段階) 観賞場所:Tジョイ品川 2025年劇場鑑賞246本



ブログ村のランキングです。よかったらポチッと押してください
にほんブログ村 映画ブログへ
にほんブログ村

 【ストーリー】
 シアトルの女子高生、リン(カリーナ・リャン)はクリーニング店主の父(ベネディクト・ウォン)に男手一つで育てられた。成績優秀、運動神経も抜群というリンは名門私立高校に特待生として授業料無料で転校する。


 周囲は金持ちばかりで気後れしていたリンだが、クラスメートになったグレース(テイラー・ヒックソン)だけが親切にしてくれ、2人は親友になる。成績のよくないグレースの落第の危機に、リンは機転をきかせて自分の答案をみせてあげる。そのことがきっかけでグレースやグレースのボーイフレンドのパット(サミュエル・ブラウン)ら金持ちグループにカンニングをさせてあげる代わりに高額のバイト料をもらうことになる。一方、同じく貧乏な生まれの男子学生で、リンと成績1位を争うバンク(ジャバリ・バンクス)が、リンたちの不審な挙動に気づき…


 【感想】
 中盤までは展開はほぼ一緒。ピアノ曲の指の動きに合わせて回答を送るとか、オリジナルでワクワクしたシーンがでてきます。オリジナルは留学試験でのカンニング大作戦がクライマックスになっていますが、本作はSAT(大学入試共通テスト)が舞台になっており、オリジナルような外国に受験しにいくのではなく、フィラデルフィアで受験して、時差の関係でシアトルに連絡するというふうになっています。


 オリジナル以上に感じられたのが、金持ちの世界のすごさ。何気に、リンの家庭も父親がクリーニング店勤務で収入がそれほどないでしょうに、日本の基準からすれば豪邸に住んでいるのですが、パットの家などは父が弁護士なのに、一流シェフが食事を作ってくれるようなセレブ生活。さらに、金持ちは金持ちだけのインナーサークルで情報交換や相互援助を行っており、パットの父親はリンの志望校の理事をしているとか、学業成績以外のところで金持ちと庶民は圧倒的な差がついていることがわかります。


 アメリカのヴァンス副大統領の半自伝「ヒルビリー・エレジー」にもそのことが書いており、少なくとも僕が知る限り日本でここまで金持ちネットワークが社会に有利ということはないでしょう。東大に長者番付1位の大金持ちの子供が入れるかと言うと、本人の学力次第なところがあるわけです。もちろん、塾に行けるとかの差はありますが、少なくともコネを使って一流大学に入学というのはないでしょう。


 それゆえに、リンとバンクが頭脳優秀なのに、上流階級には上がれそうもない、アメリカンドリームが終わったということを実感させられます。また、パットの父親が弁護士にもかかわらず、成績の悪い息子が一流大学に入るためなら、カンニングが見つからなければやっても良いという、腐った倫理観の持ち主であるというのも、リアルさを感じさせられます。


 オリジナル未見の人も、リンたちがどうなるのかワクワクしながら観られるでしょうし、オリジナルを観た人は僕のようにタイと米国、ひいては日本との格差社会の違いを実感できてこれまた面白い作品になっています。ノースターですが、カリーナ・リャンの童顔で可愛い笑顔はなんともキュート。次作は「ストリートファイター」の春麗役といいますから、どんなふうに演じるか今後も楽しみです。
posted by 映画好きパパ at 06:10 | Comment(0) | 2025年に観た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。