作品情報 2025年日本映画 監督:川村元気 出演:二宮和也、河内大和、小松菜奈 上映時間95分 評価:★★★★(五段階) 観賞場所:109シネマズ川崎 2025年劇場鑑賞248本
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【ストーリー】
地下鉄に乗っていた男(二宮和也)に恋人(小松菜奈)から妊娠したとの電話が入る。スマホに夢中になっていた男は、駅でいつのまにか謎の通路に紛れ込んでしまった。
通路は8番出口を示しているが、行けども行けども同じ風景で、いつも同じオジサン(河内大和)とすれ違う。やがて、「異変を見つけたら、すぐに引き返すこと」「8番出口から外に出ること」などと書かれた注意事項に気づく。
【感想】
便宜上、男を二宮とします。不条理な作品で、川村監督がインタビューで「ゲームと映画の境目があいまいな映画体験を作りたかった」と話す通りの作品になっています。冒頭、地下鉄から降りて通路に迷い込むまでは二宮の視点、つまりポイント・オブ・ビューになっており、自分が二宮、ひいてはゲーム画面と一体になった感じ。物語の大半が通路であり、シンプルな構造であるというのもゲームっぽい。
さらに、BGMをボレロにして繰り返しの画面とそのなかでちょっとだけ違う場所を入れるという作りを何回も繰り返します。河内の動きがあまりにも規則正しく機械のように歩いているからCGでないかといわれるほど、これまたゲームと映画の境目をあいまいにした体験。映画ファンで本作を評価していない人もいるのもわかります。
小説家でもある川村監督は映画に併せてノベライズを出しましたがこちらは未見。ただ、映画だけだと役名もないですし、観客に想像させる領域が広い。二宮が脱出に失敗するたびに、こうすればよかったのにと想像しながら観ることになります。そして、最初は人生に疲れて、ぜんそくの発作で弱々しかった二宮がちょっとずつ人間らしさを取り戻し、生きていこうともがくすがたも良い。また、オジサン主演のスピンオフもできそうですし、このほか映画に登場する少年(浅沼成)、女子高生(花瀬琴音)の物語も面白そう。
冒頭、電車の中で泣きわめく赤ちゃんに、サラリーマンが激怒するトラブルがおきて、スマホに夢中な二宮はちらっとその様子を見てまたスマホに戻るという描写がありますけれど、そういう無関心な世相への苛つきも本作の背景にあります。子供は社会の宝なのになと思いながら観ていました。そんな二宮が父になるための儀式だったのかもしれません。
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ワンアイデアで成り立っているシンプルなゲームシステムを巧く1本の映画にまとめているなと感じました。
オジサン役の河内大和さんのインパクトすごかった。今後も色々な作品で活躍されそうですね。
映画ファンのなかには批判的な人もいますけれど
僕もこういう作品はありかと思います。
Jホラーが多様化していてうれしいです。