作品情報 2024年韓国映画 監督:チョ・ソンホ 出演:ホン・ギョン、ノ・ユンソ、キム・ミンジュ 上映時間109分 評価:★★★(五段階) 観賞場所:TOHOシネマズ日比谷 2025年劇場鑑賞300本
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【ストーリー】
やりたいことが見つからず、家業の弁当屋を手伝っているヨンジュン(ホン・ギョン)は、屋内プールに配達に行った際、聴覚障害者たちのグループにいたヨルム(ノ・ユンソ)に一目ぼれ。趣味で手話を習っていたヨンジュンは、ヨルムが選手でなく妹のガウル(キム・ミンジュ)が健常者に対抗できる名スイマーで、バイトをしながら手伝っていることを知る。
さらに、バイトに出かけたヨルムが、乗っていたバイクが故障して困っているところに出会い、自分の弁当配達用のバイクを貸してあげる。そのことがきっかけで、急速に仲が深まっていく2人だったが…
【感想】
冒頭はとにかくヨンジュンの社会をなめているところにイライラ。韓国は就職難で知られていますけれど、こんな甘ったれた学生は誰も取らないだろうと思いつつ、愛情豊かな両親(ヒョン・ボンシク、チョン・ヘヨン)との関係でモラトリアムから抜け出れないのかと思いました。
また、美人のヨルムに一目ぼれというのも、親友のジェジン(チョン・ヨンジュ)をいいように使うところも、古臭い展開。ただ、2009年の台湾映画「聴説」(未見)のリメイクだそうでしょうがないのかな。しかし、2人が手話でラブストーリーを始めると雰囲気は一変します。
ガウルも含めた3人での手話。混んでいるバスで別々の席に座った3人が手話で会話を繰り広げられるのは、健聴者にはできないことですから、感心しました。また、ヨンジュンが2人を大音量のクラブに連れて行って何をするかとおもったら、スピーカーに手を当てさせ振動で音楽を楽しんでもらう。こういう配慮のあるラブストーリーはほのぼのします。
しかし、一緒のプールを聴覚障害者たちが泳いでいるだけで怒り出すおばさんが表れて、なんだか嫌な雰囲気だなと思っていたら、韓国映画ありがちの展開に。オリジナルもそうなのかもしれないけど、せっかく手話でのラブストーリーという、静か世界を堪能していたのに騒々しくなるのはちょっとがっかり。それぞれの両親とヨルムのシーンもほほえましかったり、ちょっぴり切なかったりと良い感じで撮れていただけに、最後まで日常的な話を続けていればもうちょっと評価は高かったかな。
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