2025年12月06日

遠くへいきたいわ

 「見はらし世代」で話題を呼んでいる団塚唯我監督のデビュー短編。バイト先で偶然同僚となった娘を失った母(河井青葉)と母を失った娘(野内まる)の交流で、「見はらし世代」同様、家族の喪失がテーマになっています。


 作品情報 2025年日本映画 監督:阪本武仁 出演:野内まる、河井青葉、津田寛治 上映時間29分 評価:★★★(五段階) 観賞場所:ユーロスペース  2025年劇場鑑賞390本



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 【ストーリー】
 郊外のファミレス。店長(津田寛治)がパートの採用面接をしているとき、バイトの店員、紗良(野内まる)はうっかり水を面接中の女性、竹内(河井青葉)にかけてしまう。


 それがきっかけで話すようになった2人。翌朝、出勤してきた紗良は竹内が娘の写真を持っているのを見つけ、話を聞くと娘は亡くなったという。実は紗良の母も亡くなっていたのだ。互いに相手に自分の亡くなった肉親の姿を見つけた2人は、バイトを放り出して行く当てのない旅にでる。


  【感想】
 上映時間が長ければもっとちゃんとしたロードムービーになって、2人の心情もより細かく描けたのかもしれません。それでも、2人の喪失感と似たもので穴を埋めようという心情を、乾いたちょっと俯瞰的なトーンから描いているのはそれほど悪くありません。


 ただ、そうはいっても2人の心境、心変わりといったものは観客のほうでかなり補完しなければなりません。そもそも、バイト初日に職場を放り出したら速攻でクビになるでしょうから、あまり現実味を感じられませんでした。


 バッティングセンターや海辺といったいかにもの素材を、きちんと見せられるようにとらえているのは団塚監督の演出力なんでしょう。ガラス越しに映っているゲームの筐体なんてひねった空気感を出す映像もいやらしさを感じさせません。また、紗良の若さと母親不在ゆえの苛立ちも受け取れやすくなっています。


 一方で、ベテランの河井なんですがあえてでしょう、読み上げるようなセリフ回しになっています。紗良に比べて竹内の内面はわかりにくいこともあいまり、ちょっと浮いた感じ。団塚監督は若いのにやけに老成しているなとも思ってしまいました。 
posted by 映画好きパパ at 06:29 | Comment(0) | 2025年に観た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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