2025年12月07日

佐藤さんと佐藤さん

 同じ佐藤という名字のカップルの、出会いからの15年間を描いた静かなラブストリー。僕は妻のほうが収入が上なので全然気にならないけど、世の中にはまだ家父長制の呪縛にとらわれた人もいるんだろうな。多少ネタバレの感想です。


 作品情報 2025年日本映画 監督:天野千尋 出演:岸井ゆきの、宮沢氷魚、藤原さくら 上映時間90分 評価:★★★(五段階) 観賞場所:キノシネマみなとみらい  2025年劇場鑑賞392本



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 【ストーリー】
 大学で出会った佐藤サチ(岸井ゆきの)と佐藤タモツ(宮沢氷魚)。ともにコーヒー好きということもあり意気投合。やがて付き合うようになる。


 卒業後、タモツは司法試験浪人となり、一般企業に勤めるサチと同棲しながら勉強を続ける。だが、タモツは不合格が続き、彼の勉強を手伝うために受験したサチのほうが合格してしまう。サチは弁護士、タモツは司法試験浪人と立場が逆転してギクシャクしだしたところでサチの妊娠がわかり…


 【感想】
 なんかあまり親しくない人のホームビデオを見せられている感じで、まあ、こういうカップルはいるよねという感想が続きます。最初はタモツのほうが頭が良くて、田舎出身の長男ということもあり、家長は自分だというオーラをだしていて、サチもそんな彼について言っている部分はあったけど、サチが弁護士になって互いに関係にとまどうというのは、ありそうな話。そもそも佐藤という平凡な名字からとってタイトルからして、特別な話でなくてどこにでも起こりうる話ですよと言っているようです。


 実際、女性は下方婚を嫌うということが統計でも明らかになっており、家父長制だけの話ではないのですけど、女性が弁護士で男性が司法浪人だと稼ぎも世間体も女性のほうが上。タモツが妙に生真面目な分、割り切って昔ながらの生活を続けるのは不向きだったのでしょう。


 それでも、授かり婚となって育児に懸命となるタモツですけど、世間一般の主婦が家庭を顧みない夫に対する不満を、サチに対して抱くようになります。そのうえ、自分の勉強もしなければならないのだから、ストレスはたまる一方。些細な積み重ね、すれ違いで喧嘩が起きてしまうのは非常にリアル。ただ、非常に突き放したトーンで演出しているものですから、こちらは本当に外部から観察しているような気分にしかなりませんでした。


 双方の両親や出身地の違いからも、二人の考えはすれ違っていきます。未婚の人がみたら、結婚ってなんてうんざりするのだろうと思うかも。宮沢氷魚の妙に潔癖で生真面目な、でも器の小さいタモツの演技が秀逸。岸井ゆきのはガサツなところが無意識に相手を傷つける役を何なくこなしており、自然体にみえました。


posted by 映画好きパパ at 06:54 | Comment(0) | 2025年に観た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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