2025年12月08日

消滅世界

 原作者の村田沙耶香がフィクトセクシュアル(三次元でなく二次元のキャラクターが恋愛対象)をカミングアウトし、夫婦の性交渉がタブーとなった世界を描いた作品ときいて期待したのですが、うーむ。なんかディストピアもので、やはり愛が大事だよねというよくある方向の話にかんじてしまいました。


 作品情報 2025年日本映画 監督:川村誠 出演:蒔田彩珠、蜿r太郎、恒松祐里 上映時間115分 評価:★★★(五段階) 観賞場所:シネマ・ジャック&ベティ  2025年劇場鑑賞394本



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 【ストーリー】
 人工授精があたりまえとなり、むしろ夫婦で性交渉するのは近親相姦のようだとタブー視されるようになっている並行世界。雨音あまね(蒔田彩珠)は母親(霧島れいか)が人工授精が気持ち悪いという主義で、両親の性交渉の結果生まれた子供だった。そのため、小さいころはいじめられ、コンプレックスをもっていた。


 そんなあまねの初恋の相手はアニメの主人公ラビス。初体験も同じラビスファンの同級生水内(結木滉星)とラビスのための儀式として行った。大人になり結婚したあまねは夫の正信(清水尚弥)から体を求められたのを拒否して暴力沙汰となり離婚。落ち込んだ彼女は親友の樹里(恒松祐里)から勧められたマッチングアプリで、理想の夫になりそうな朔(蜿r太郎)という男性と知り合う…


 【感想】
 村田の原作(映画鑑賞後に読み、映画の理解につながりました)も含めて、夫婦での性交渉を禁じて、外部の愛人との性交渉を公然と認めるという世界観がよくわかりません。また、映画の後半では性交渉自体をせずに、子供は人工授精で生まれみんなで育てる実験都市「エデン」へあまねと朔が行く話になりますが、そもそも、男女の性交渉が忌避されるという「エデン」は、結婚相手以外となら性交渉していいという世間の常識とは異なるため、なぜ、「エデン」が作られたのかを含めて、自分のなかで論理的に納得ができませんでした。


 現代の日本では性の多様化や若者の経済的問題などから結婚率は下がっています。ただ、現在では結婚=夫婦の性交渉であり、思考実験といえども、性交渉そのものをタブー視するのでなく、なぜ夫婦間の結婚がタブー視されるようになったのか、その論理をもっとしっかりみたかった。


 映画は全体的に暗いイメージで、性交渉のない世界をディストピア的に描いています。さすがに性愛万歳のあまねの母親は、カリカチュアライズされ、ヒステリックに描かれているものの、それでも最後は夫婦愛、親子愛が大事だという方向を向いた作風だったのは肌合いがあいませんでした。樹里の後半の行動も納得しがたい。


 蒔田の、特に実験都市での白を基調としたファッションは非常に目に焼き付きます。彼女も非常に多種多様な作品に出ている若手女優で今後が楽しみです。このほか、若手の演技派がどんどん起用されているなか、エデンの医師役は山中崇で「ブルーボーイ事件」に続いて医師役なのでおおっと思いました。
posted by 映画好きパパ at 06:06 | Comment(0) | 2025年に観た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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