2025年09月14日

九月と七月の姉妹

 セプテンバーという姉とジュライという1歳下で発達障害っぽい妹とのなんとも不思議でつながった関係を描く青春映画。アリアーヌ・ラベド監督はあのヨルゴス・ランティモス(『哀れなるものたち』などの監督)のパートナーだそうで、不穏で不条理な作風はさもありなん。
 
 作品情報 2024年アイルランド、イギリス、ドイツ映画 監督:アリアーヌ・ラベド 出演:ミア・サリア、パスカル・カン、ラキー・サクラー 上映時間100分 評価:★★★(五段階) 観賞場所:ローソンユナイテッドシネマみなとみらい 2025年劇場鑑賞259本



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 【ストーリー】
 女子高生のジュライ(ミア・サリア)は内気で発達障害気味で、イギリスの学校でいじめを受けていた。10カ月年上だが学年は一緒の姉、セプテンバー(パスカル・カン)は、時には暴力も辞さないで妹を守ろうとするため、学校内で問題児扱い。さらに、ジュライはセプテンバーのいうことを何でも聞いて、時には理不尽なほど一方的に命令されていた。


 ある事件をきっかけにシングルマザーのシーラ(ラキー・サクラー)と娘たちはアイルランドの海辺の田舎町に引っ越すことになる。新生活で家族の関係は少しずつ変わっていき、特にセプテンバーがジュライにいう命令はどんどん過激になっていき…


 【感想】
 オリジナルのタイトルは「SEPTEMBER SAYS」。セプテンバーはそう前置きをしながらジュライにどんどん過激な命令を繰り返していきます。保護と支配は紙一重ともいえますし、ずっと支配を受けていたためそのことが当たり前になっていく様子が怖い。


 シーラはカメラマンの仕事が忙しいうえ、女盛りということもあって逆ナンパにもいそしみます。娘が高校生で成人に近いということもあるのでしょうけど、娘によりそうというよりも自分の楽しみの方が優先で、完全に親になりきっていないというのもこの家族が不全の原因なんでしょう。さもなければセプテンバーとジュライがあんないびつな関係になるとは思えない。


 また、リベンジポルノも一家に降りかかってくるのだけど、学校が何にもしないというのも驚き。国情の違いかもしれませんが、学校側の管理責任とか問われないのかな。とにかく大人が子供ときちっと向き合わないと大変なことになるというのは洋の東西を問わず、いえるのかもしれません。


 ミアとパスカルの演技はカンヌで絶賛されたそうで、確かにいびつな姉妹の関係をくっきり上演しているのはすごいと思います。ただ、ラストカットも含めてちょっと僕にとっては不条理だった部分もあり、作品そのものには全面的にはのめりこめなかったかな。娘を持つ親の立場からすると、シーラがもっとちゃんと向き合っていれば、違う結末もあったのにとついつい思ってしまいました。ガラスをキーとひっかく演出とか生理的に不穏な気にさせる演出も僕には合わず。
posted by 映画好きパパ at 06:13 | Comment(0) | 2025年に観た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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